なぜ株価は変動するのか?景気と金利、為替と企業の収益

      2016/04/18

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1.なぜ株価は変動するのか?

株価は、証券取引所でオークションをやることで、価格が決まっています。
オークションなので、売り手と買い手の、需要と供給の関係のバランスで、価格が変動するのです。

株価の変動要因は、様々な経済的な要因があります。
主な要因には景気、金利、企業の収益状況、為替などがあります。

2.景気と株価の変動

景気は経済を判断する上で、重要な目安になります。
日本国内の状況だけで、景気は変動するのではなく、アメリカや中国、ヨーロッパなど世界中の影響を受けています。
先進国や新興国、いろんな世界中の国のGDPやPMIの指標に、日本の景気が影響を受けます。

GDPとは国内総生産、その国の国内で生産された、製品やサービスの総額を表します。
PMIとは購買担当者指数、企業の購買担当者への景況感を調査した結果を表します。

景気が良くなると、国民全体の生活に余裕が生まれて、お金が株式市場に流れ込みます。
そうすると、株価が上がり始めるのです。

3.金利と株価の変動

金利も株価に大きな影響を与えます。
世界各国の通貨単位によって、金利は違います。
金利は、その通貨を発行している国の、経済状況によって決まります。

GDPの成長率が低いと、金利は低くなる傾向があります。
経済成長の期待が少ないと、判断されると金利が低くなるのです。

しかし、金利が低くなると株価が上昇する期待が出てきます。
金利が低いと、預貯金の利息が低くなるため、株式投資で資産を運用するメリットが出てくるからです。

また、金利が低くなると、お金を借りる時には有利になります。
企業が借入をして設備投資を行う、個人がローンで住宅を建設する、そうすることで生産と消費が増えていきます。
生産と消費が増えると、雇用が拡大して、景気が上向きになっていく。

景気が低迷すると、金利を下げるのは、金利を下げることで、景気を上向きにしようという政策なのです。
経済は、回り回って、景気が良くなったり、悪くなったりを繰り返していきます。

日本でも景気が長期に低迷しているため、極端に金利を下げる政策を行いました。
政策金利を下げると、住宅ローンの金利負担も小さくなり、不動産建て替えの需要が出てきます。
銀行の金利も下がるので、企業がお金を借りやすくなり、設備投資の増加が期待できます。

個人や企業で、すでにお金を借り入れている場合は、金利負担が少なくなります。
個人の消費が増えて、企業の業績が向上すると、株価が上がります。
株価が上がることで、株式投資て利益を得た人がさらに消費を拡大していく。
こうして複合的に景気が良くなっていきます。

株価は景気の先行指標と言われています。
株価が上がると、景気も遅れて上向きになり、株価が下がると、景気も遅れて下向きになります。
株価が上昇して、景気も良くなると、金利が上昇します。
金利が上がると、預貯金で資産を増やせるので、リスクのある株式投資から資金が移動します。
そうすると、株価が下がり始めるのです。

景気が悪いと、中央銀行が政策金利を引き下げ、個人や企業の消費を増やそうとする金融政策を行います。
金利は、景気回復対策の主要な要因なのです。

4.為替と株価の変動

外国為替は、通貨を交換することです。
外国為替の状況によって、日本の通貨である円の価値が変わり、得をしたり損をすることがあります。

円が他国の通貨より割安になる、いわゆる円安の局面では、輸出企業が有利です。
円安になると、自動車や電機関係などの輸出企業の業績が上がります。

また、海外からの観光客が増え、ホテルなどの外国人を相手にする宿泊関係の業績が上がります。
外国で資産を保有している企業は、円安になると、外貨建ての資産は為替差益が得られます。

円高になると、外国からの輸入が割安になります。
原材料の仕入れコストが低下するため、小売業界や外食関係の業績が上がります。

為替は、政策の影響を大きく受けます。
中央銀行が通貨の発行料を増やす、量的緩和政策を行うと、
通貨の絶対量が増えてしまうので、その通貨の価値は下がります。

現在、日本の株式市場の7割は、外国人投資家が日本株を保有しています。
海外の投資家は、日本の企業が上昇しても、円安になると、ドル建ての資産は目減りしてしまします。
株価は上がっても、海外の投資家から見ると、ドル建てで、株価が下がったと感じる。
日本だけじゃなく、世界中の経済要因が日本の株式市場を取り巻いています。

5.企業の収益と株価の変動

株は企業が発行するもの、その企業の業績は、株価に直結します。
株価の上昇が期待できるのは、その企業が業績の上方修正を行った場合です。
売上や予想を上回るほど順調な時に、業績の上方修正を行います。
絶好調が当初からの予想されていた場合は、売上が上がっても株価はそれ以上、上がりません。

逆に、絶好調の期待が大きすぎると、好調であっても期待が満たされず、株価が下がる場合もあります。
みんなの予想に対して、上回ったか、下回ったかが、株価にとって大きな要因になるのです。

企業から期待の新製品などが発表されると、株価が上昇します。
新商品や新規事業など、その企業の成長が期待できる内容の発表があると、みんなが当然期待するので株価は上がります。

株価が下がると、株価が上がる要因になります。
株価が下がることで、下がりすぎだ、割安だ、こう判断する人が増えれば、その企業の株が買われ、上昇するのです。

このように様々な要因で株価は変動します。
その企業の株価がどういう状況なのかを的確に判断することが、副業株式投資での利益につながります。

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