日経平均株価を決めるユニクロ、全体の1割を占める影響力。

      2016/04/19

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1.ユニクロが日経平均株価を決めています。

ユニクロを展開するファーストリテイリング。
それと日経225先物取引、日経平均株価を原資産とする株価指数先物取引。
このファーストリテイリングと日経平均先物の価格によって、日経平均株価が事実上決まっているんです。

先物取引とは、一定の証拠金を差し入れることにより、現物株式を買うより多くの株式を取引できます。
日経225先物取引では、同じ取引金額で、現物取引を比較して、10倍程度の取引を行うことができます。

2.先物主導の日経平均

日経平均が上昇する、または下落すると予想したら、まず日経平均の先物で売買を行っておきます。
先物取引の日経平均が上昇して、現物との差が開くと、割安感からつられて、現物株式の日経平均が上昇してくるのです。

その逆で、先物取引の日経平均が下落すると、現物が売られ、先物の後を追って、日経平均の価格が下落します。
いわゆる先物主導と言われる価格の動きです。
このような値動きをする理由としては、機関投資家の多くが、売買のしやすい先物を活用した取引を多く行っているためです。

3.日経平均、銘柄に重みがある。

日経平均の値動きには、他にも特徴があります。
日経平均株価は、”平均”株価のため、225銘柄の中で、金額が大きい銘柄の影響を大きく受けます。
逆に金額の小さい銘柄の影響は、ほとんど受けないことになります。

その日経平均株価の中で、大きな金額を占めているのが、ファーストリテイリングです。
ファーストリテイリングの1社で、日経平均株価225社の中の約10%を占めています。
日経平均はユニクロで決まる、と言われる理由です。
日経平均と連動した値動きをさせようとすると、ファーストリテイリングの株式を保有せざるをえないのです。

日経平均の構成銘柄は定期的に見直され、その入れ替えは、個別の構成銘柄の値動きに大きな影響を与えます。
株価指数は、売買の指標として強く意識されていますし、株価指数と連動した投資信託が多く設定されているからです。

日経平均に新たに採用される銘柄があると、日経平均に連動させるためには、その銘柄を保有することになります。
日経平均を運用の指標にしているファンドや、日経平均に連動させる投資信託が自動的に、その銘柄を買うのです。
新たに日経平均に採用された銘柄を保有しないと、日経平均と連動できないからです。
逆に、日経平均から除外された銘柄は、売りの対象となります。

4.日経平均株価の1割は、ユニクロ

日経平均株価は、日本の株式市場を代表する株価指数です。
そのため機関投資家にも、個人投資家にも強く意識されている株価指数です。
日経平均と連動を目指す運用では、日経平均採用銘柄を保有しています。
その日経平均の1割を占めるのが、ファーストリテイリングなのです。

ファーストリテイリングの株価が下がれば、日経平均が下がり、ファーストリテイリングの株価が上がれば、日経平均が上がるのです。
このように日経平均は、その算出方法から、ちょっと偏った特徴がある株価指数です。
TOPIX東証株価指数は、時価総額ベースの株価指数なので、このような偏った特徴はありません。

TOPIXの方が、株式市場の状態を正確に表す優れた株価指標だと、言われています
しかし、株価指標というものは、多くの人が注目することも重要なことなので、どんなに優れていてもダメなのです。

副業でも日経平均株価は必ず目にする指標です。
日経平均株価は、癖のある株価指標なんだと、理解した上で、付き合っていきましょう。

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