FX、世界の政策金利、貿易収支、物価、政治でファンダメンタルズ分析

      2016/04/18

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1.政策金利でファンダメンタルズ分析

各国の中央銀行が決める政策金利。
金利は為替レートと連動します。

FXでは、金利はスワップポイントとして、利益に直結します。
FXで金利が重要な理由は、通貨を発行する国の金利が上がると、その通貨の為替レートも上がるからです。

為替レートと金利の上下は、比例する関係性があります。
高金利になった通貨は、スワップポイントの利益を狙う人に買われます。
その結果、その通貨の価格自体も上がるのです。
その逆で、低金利通貨はスワップポイントが得られないので、売られてしまいます。

政策金利は、各国の中央銀行が決定して発表します。
日本の中央銀行は日本銀行、日銀(にちぎん)です。
日銀はBOJ(Bank of Japan)と英語表現でも呼ばれます。

アメリカではFRB連邦準備制度理事会、ユーロ圏ではECB欧州中央銀行、イギリスではBOEイングランド銀行です。

政策金利は、各国の中央銀行が定期的に発表していて、アメリカFRBは6週間に一度、ユーロECBは毎月一回と、スケジュールが決まっています。
FX市場の参加者、中でも中長期のトレードを行う投資家は、この政策金利発表のタイミングに合わせて、売買を行っています。

現在は、日本の政策金利が超低金利のため、日本円以外の通貨を買うと、スワップポイントがもらえます。

スワップポイントは副業FXでも、ほったらかしで利益が毎日得られるのが魅力的。
副業で中長期のトレードを行う人は、日本円と高金利通貨の組み合わせで、スワップポイントを狙いましょう。

中長期トレードは、日々の相場チェックが必要ありません。
損切り決済注文だけは忘れずに、後はゆったりと世界の経済事情を眺めながら、毎日の利益を受け取れます。
資金力のある人の副業に向いた、トレードスタイルです。

2.貿易収支でファンダメンタルズ分析

貿易収支は、FXのファンダメンタルズ分析に使われる指標です。
貿易黒字の国の通貨は、為替レートの価格が上がる傾向があります。
国同士の経済力のバランスを示す貿易収支の推移は、為替レートの重要な要因です。

貿易収支は、その国の輸出額と輸入額の差です。
輸出の方が多いと貿易黒字、輸入の方が多いと貿易赤字です。

日本の貿易収支は2011年を境に、貿易黒字から貿易赤字になりました。
アメリカは長期にわたって貿易赤字の状態です。
しかし、アメリカのグローバル企業は、アメリカ以外の国で生産した製品を、世界各国に輸出しています。

世界トップクラスの企業、アメリカのアップルは、中国の工場で生産したiPhoneなどの製品を、中国から直接世界中に輸出しています。
アメリカ国内では、設計などの知的生産部門が活動しています。
このアップルのようなアメリカ企業は、直接アメリカの貿易収支に数字が反映されません。
アメリカの貿易収支が赤字でも、グローバル経済の中でアメリカの経済力が強いのは、こんなことも原因の一つです。

貿易収支が黒字の国は、外国で輸出品を売ったことで、その国以外の通貨を獲得します。
その獲得した外貨は、国内の工場などで働く従業員の給与や、仕入れのために資金にするため、その国の通貨に戻します。

その国の通貨に戻すことは、その国の通貨を買うことです。
それが貿易黒字の国の通貨の買い要因となり、その通貨の価格が上昇するのです。

世界の貿易は、米ドルで行われます。
日本企業でも中国企業でも、自国を離れて世界で貿易取引を行うときには、世界の基軸通貨である米ドルで取引するのです。
世界中の貿易で信用される米ドルの価値は、他の通貨と比べて、圧倒的な信頼感に支えられています。

中長期でトレードする副業FXの人は、数年先の世界貿易を読むことで、為替相場から大きな利益が得られます。
短期トレードでは、小さな値幅の利益を積み重ねますが、中長期トレードでは1回の利益が大きくなります。
副業で中長期トレードを行う人は、じっくり世界経済の状況を学んで、大きな利益を手に入れましょう。

3.物価とファンダメンタルズ分析

その国の物価が変動すると、その国の通貨の価格も変動します。
物価を示す経済指標が、消費者物価指数です。
物価上下、インフレやデフレ、為替レートに影響が大きく、ファンダメンタルズ分析の基本です。

物価は、お金とモノとのバランスです。
物価が上昇することをインフレーション、インフレと言います。
逆に物価が下がることをデフレーション、デフレと言います。

消費者物価指数で、物価の推移が分かります。
各国とも毎月一回程度、消費者物価指数を政府が発表します。
物価の上昇インフレ、物価の下落デフレは、為替レートに直結します。

インフレだと金利が上昇し、中期的にはその通貨が買われる傾向があります。
しかし長期的な視点で見ると、インフレはその通貨の価値が下がっている状態なので、その通貨は売られる傾向があります。

このように、一時的な利益を狙う人、長期的なキャピタルゲインを狙う人、それぞれの思惑で、為替相場の価格は変動します。

この物価を使った指標に、ビッグマック指数があります。
マクドナルド社が販売する、世界のビッグマックの価格を比較して、各国の物価を比較するという、面白い指標です。

世界各国のマクドナルドの、ビッグマックの価格をドル換算して、その価格を比較すると、どの国のビッグマックが高いのか安いのかが分かります。
世界中で同じ商品を売っている、マクドナルドならではの指標ですね。
同じような指数に、スターバックス指数があります。

4.政治とファンダメンタルズ分析

経済状況だけでなく、各国の政治も為替レートに影響を与えます。
各国首脳の発言、選挙の結果が、その国の通貨の価格に影響するのです。

アメリカの大統領は、世界の政治の中心人物です。
当然政治な影響力だけじゃなく、経済にも大きな影響を与えます。

中国の国家主席も、世界中から注目されています。
中国は、GDP世界2位の経済大国になり、国連の安全保障理事会では、拒否権を持つ常任理事国です。

ロシアは、経済力では劣りますが、武力紛争などでは、世界中がその動きを気にする国連常任理事国です。
紛争が起こると、ロシアが拒否権を発動するかが、焦点となることが多発しています。

各国首脳を選ぶ、国内の選挙の結果も、為替レートに影響します。
アメリカの大統領選挙の行方は、政治的な面に加えて、経済的な面でも、世界が注目しています。
また、アメリカの連邦議会選挙も、大統領の政策に大きな影響を与えます。
アメリカでは、大統領の政策に議会が反対して、政府の役所が閉鎖されることも起こります。

ヨーロッパではドイツが最も強い影響力があります。
ドイツは国連の常任理事国ではありませんが、その経済力からユーロ圏を代表する国で、ドイツ企業はグローバル企業が多く、世界の政治でも注目されます。

そして国連の常任理事国イギリスとフランスは、ヨーロッパの主要国です。
フランスはドイツと同じく、ユーロ通貨に加入しています。
イギリスは、ユーロ通貨に加入せず、自国通貨のポンドを採用しています。
イギリスのポンドは、米ドル以前の世界基軸通貨で、今でも一定の影響力を持っています。
また、イギリスの金融の中心、シティはニューヨークと並び、世界の金融取引の中心地です。
ヨーロッパの政治は、1国だけじゃなく、その地理的要因から、集合体として世界政治に影響を与えます。

政治的リーダーの他に、金融政策のリーダーが、中央銀行の総裁です。
アメリカの連邦準備制度理事会FRBの議長の発言は、世界の市場が注目しています。
また、欧州中央銀行ECBの総裁も、ユーロ圏を代表する金融のリーダーです。

その他にも、為替レートに影響を与える要素は多くあります。
戦争などの紛争も、為替レートに大きな影響を与えます。
最近では、大規模なテロ事件も、為替レートに影響を与えます。
世界で戦争が始まると、米ドルが買われます。
これを有事のドル買いと言います。

米ドルは、世界中から信頼される基軸通貨です。
戦争で先行きが不透明になると、リスクを回避して米ドルが買われます。
米ドルは、暴落などの心配が少なく、安全性と流通量ともに、世界一の通貨なのです。

アメリカのシカゴは、世界最大の先物市場です。
先物市場では、レバレッジを効かせた大規模なトレードが行われるため、世界の為替相場に影響を与えます。
シカゴのトレーダーが、大きなポジションを持つことで、為替レートの価格が変動するのです。
シカゴ先物市場のトレーダー達は、シカゴ筋と呼ばれています。

ファンダメンタルズ分析は、各国の政治政策、金融政策から、今後の通貨の価格を予測する手法です。
さらに、武力衝突、先物市場の状況まで、通貨は世界の様子を表す鏡です。
副業FXでも、世界のニュースを情報収集し、中長期のトレードに活かしましょう。

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