FRB、雇用統計、アメリカ経済を、副業株式投資に活用

１．世界最大の経済大国、アメリカ

副業での株式投資でも、アメリカ経済のことは、しっかり学ぶ必要があります。

ニュースでよく耳にするFRB、Federal Reserve Boardの略で、アメリカ連邦準備制度理事会は、アメリカの中央銀行で、金融政策を決定します。

アメリカの金融政策は、世界中の国の経済に大きな影響を与え、日本の株式市場も当然影響を受けます。
アメリカFRBの使命は、アメリカ国内の物価の安定、雇用の確保、その２つです。
インフレ率などの指標で物価の安定は、確認できます。
雇用の確保、これを確認する指標が、アメリカの雇用統計です。
雇用統計は、FRBが使命を果たしているかをチェックする指標、その結果によってFRBの金融政策が大きく変わることもあります。

２．雇用統計とは、どんな統計調査なのか。

アメリカの雇用統計は、アメリカの労働局が調査を行っています。
毎月中旬の１週間の雇用状況を調べていて、家計調査ベース、事業所調査ベースの２種類の調査があります。
まず、家計調査ベースでは、アメリカ全土の約６万世帯に対して、調査を実施して、労働人口から、失業者の占める割合を調べます。

もう一つは事業所調査ベースです。
会社の事業所の給与の支払い状況の調査を実施し、アメリカ全土の約３分の１の事業所を調査します。
調査では、農業部門を除く非農業部門の雇用者数が対象となります。
調査結果は、翌月の初めの金曜日に発表され、世界中が注目する影響力No１の経済指標です。

この雇用統計は、発表された後に修正があります。
調査結果は翌月初めに公表されますが、この時の数値は、全データの７０％程度を集計した段階で発表しているのです。
雇用統計は対象となるデータ数が膨大なので、すべてを集計するには時間がかかります。
翌々月の初めに修正データが公表され、この時の集計率は９０％になり、さらにその次の月に、完全に集計が終わった数値が公表されているのです。
正確に言うと数値が修正されるのではなく、速報値を２回と最後に確定値の３回に分けて公表して行っているのです。

雇用統計を、副業での株式投資に活用する時の注意点は、失業率と、雇用者数が食い違うことがあるという点です。
これは調査方法の違いが原因です。

失業率の調査では、失業者の数を調べます。
失業者とは、職を探しても仕事が見つからない人のことです。
就職して働いている人の中には、自分の希望する仕事に就けず、とりあえず生活のため仕事を継続している人もいます。
景気が良くなり、仕事が見つかる期待が出てくると、この人たちが仕事を辞めて、就職活動を始めると、失業者と数えられます。

また、景気が悪化すると、失業者の中には、どうせ仕事は見つからない、という理由で職探し自体を諦める人もいます。
働きたいけど仕事がない、でも職探しをしていなければ、失業者に数えられないのです。
失業者とは、職探しをしている人で、職探しをやめたら失業者にはならないのです。
景気が良くなって、職探し自体を諦めた人が、職探しを再開すると、景気が良くなったのに失業者が増える統計結果になります。
このように失業者の調査では、どのような人を失業者とするかの問題で、統計結果の失業率の数値が変わってしますのです。

３．ジブリと雇用統計、不思議な関係

アメリカの雇用統計が発表されるのは、日本時間では金曜日の夜。
金曜日の夜の日本のテレビ、金曜ロードショーでジブリ作品が放送されると、アメリカの雇用統計が予測に反して荒れるのが、ジブリの法則です。
ジブリ作品の日本でのテレビ放映と、アメリカ政府の公式統計発表の雇用統計、この２つの関係性などは、単なる日本人が言うだけの都市伝説のような話ですよね。
でも、2013年に、アメリカの有力経済紙、ウォールストリート・ジャーナルがこの現象を取り上げたことで、アメリカの経済専門家の間でも、この現象が有名になりました。
もともとジブリ作品はアメリカでも知名度が高く、アカデミー賞候補のノミネート常連です。
実際にジブリ作品の放送されると、アメリカの雇用統計発表の前に、アメリカの経済専門家が、日本のテレビを話題にしている。
なんだか奇妙な光景ですが、日本でもアメリカでも、縁起を担ぐのは、同じなのかもしれません。

副業での株式投資でも、ジブリ作品が放送される日の雇用統計は、大荒れにかけてみるのも、面白いかもしれません、自己責任でどうぞ。

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